五七五ローグ

制作ノート

作者 いのべえ
2026 年 10 月 27 日〜11 月 4 日

遊んでくださる方へ 2026 年 11 月 作者 いのべえ

五七五ローグは、言葉の札を並べて五・七・五を詠み、句会の相手と点を競うゲームです。季語・切れ字・縁語がそろうほど、点に倍が掛かります。

札には「宇宙人」や「おなら」のような、ふざけた言葉もあります。おふざけの相手と詠めば、それが「おかしみ」の役になります。春・夏・秋の句会を抜けて、冬の宗匠に勝てばクリアです。

作者のいのべえが AI(Claude Code)と組み、10 月 27 日から 11 月 4 日までの 9 日間で作りました。このページは、その歩みのノートです。

句会の画面。宇宙人・河童と土下座・鼻毛かなの句に朱の丸が付き、点は736。紙の左下に勝の印
「宇宙人 河童と土下座 鼻毛かな」で 736 点。相手の 70 点に勝った。
制作の控え9 日間のきろく
一作り始め10 月 27 日
二はじめて遊べた10 月 28 日作り始めた次の日
三手を動かした日8 日
四言葉の札557 語ふざけた言葉も
五読み上げの声2,228 個VOICEVOX の 4 人
六句会の相手7 流派宗匠は 14 人
七今日の兼題365 日どの日も詠める
八機械に遊ばせた人3 人和歌のくわしさ別
九組んだ AIClaude CodeClaude Opus 5.5
計変更の記録57 回

どういう企画から始まったか

「最近のゲームのトレンドを調べて、私が作るべきものを提案してください」作者のひとこと(10 月 27 日)

AI が流行りを調べ、その芯を借りてジャンルの決まりを 1 つひっくり返す形で、3 つの案を出しました。

  • 案 1押し屋:満員電車に人を押しこむ。奥の人ほど自分の駅で降りにくい
  • 案 2五七五ローグ:カードの役を、五・七・五の音の数と言葉の意味にする採用
  • 案 3おとしもの窓口:黒い傘 47 本から、本当の持ち主の 1 本を渡す

AI のおすすめは案 1 でしたが、作者は案 2 を選びました。句の味は「俳句と川柳の両方」。季語と切れ字を土台にして、笑える句も高い点になれるようにしています。

言葉の札を並べて、五・七・五を詠む。
季語・切れ字・縁語がそろうほど、
点が掛け算で伸びる。一言コンセプト

歩み

朱の線は、その区切りで記録した変更の回数です(いちばん多いのは 18 回)。

10/27〜28
変更 18 回

企画書と、9 割の試作を 2 日で

最初の条件は「全部作る前に、企画書と 9 割のプロトタイプを作って一度提案して」。見た目は Unity の実際の画面で 3 つの案を比べました。

「Aだけどもっとでかく表示してほしい」作者のひとこと(A は縦の三行)

「詠む」を押すと、句を 1 音ずつ拍子木で詠み、効いた言葉に朱が入って、最後に「点 × 倍」が 1 つの数になります。手札だけでは五・七・五がそろわないので、助詞は「てにをは」の箱からいつでも取れるようにしました。

披講の途中の画面。古池や、蛙飛び込む、水の音。蛙に朱の二重の丸、左の余白に役の書き込み、右に点97と倍10で970
詠み上げの途中。左の余白に、そろった役が残る。
10/30〜31
変更 8 回

点を稼ぐだけから、相手との対決へ

「スコアを稼ぐだけじゃなくて対決っぽくした方がいいんじゃないかなー ローグっていうくらいだし」作者のひとこと

8 つの案から、作者が「歌合+天秤+道場破り」を選びました。「ちょっとふざけた単語とか、奇想天外な単語とかも入れてみたい」で、おなら・河童・タイムマシンなど 49 語も足しました。

11/1〜2
変更 12 回

言葉の技と、墨絵の相手

「鬼」と「金棒」がそろうと倍が 3 倍になるような、言葉の技を 41 語に付けました。相手の立ち絵は「顔は無く、影に近い物」という注文から、ChatGPT と Gemini で型を描き分け、作者が墨絵を選びました。

11/3 昼
変更 4 回

旅を短く、遊び方は図解で

「何回やるかわかんないので、数回読んだ後、ボスが出てきて、そいつを倒せばクリア」作者のひとこと

旅は、春・夏・秋の句会と冬の宗匠の 4 回(10〜15 分)にしました。相手は、まじめとおふざけ、弱いと強いの 4 人から選びます。遊び方は図つきの 7 枚に作り直し、流行語も 56 語足しました。

4つの画面。遊び方の図解が2枚、墨絵の相手4人から選ぶ画面、相手から札を1枚奪う画面
遊び方の図解(上)と、相手を選ぶ画面・札を奪う画面(下)。
11/3 夜
変更 4 回

本当に初心者に優しく

「私自身が知識ないんで、マジで、どうやっていいか、なかなか難しい。本当に初心者に優しく」作者のひとこと

手札で詠める句を並べる「おまかせ」と、捨てる札を選んでから書き直す画面を足しました。天秤は筆の絵で描き直し、山札は季節ごとに入れ替わる形にしています。句集の画像と、「今日の兼題」「旅の合計」の 2 つのランキングもできました。

4つの画面。筆で描いた天秤のある句会、書き直す札を選ぶ画面、夏になって残す札を選ぶ画面、遊び方の迷ったらおまかせ
筆の天秤・書き直す札を選ぶ画面・季節替わり・遊び方の「おまかせ」。
句集の画像。和紙に五七五ローグの題字と、詠んだ5句が縦書きで並び、下に合計7,860点と日付
旅の終わりに保存できる句集の画像。「X に送る」には #五七五ローグ が付く。
11/4
変更 10 回

題の画面に、ふざけた句合

「ふざけたやつがどんどん入れ替わり立ち替わり出てくる」作者のひとこと(題の画面について)

題の画面では、ふざけた句 2 つが点を競い、6 秒ごとに入れ替わります。おかしみの役はふざけた言葉 1 つで付くようにし、その札に「笑」の印を付けました。手札も 16 枚に増やしています。

途中で大きく変わったこと

目標の点から、相手の句へ

前句会ごとの目標点に届かせる。届かなければ破門。
後相手が先に詠み、こちらが返す歌合。点の差で天秤が傾き、勝てば相手の札を奪える。

まじめな句会に、ふざけた言葉を

前ふつうの言葉と季語だけ。題の画面には「古池や」の句。
後ふざけた言葉(「笑」の札)が入り、おふざけの相手と詠むと「おかしみ」の役。まじめな相手は、ふつうの言葉だけで詠む。
前の題の画面。縦書きの題字五七五ローグの横に、古池や蛙飛び込む水の音
前の題の画面(10 月 28 日)。
今の題の画面。題字の横で天秤が傾き、化け猫の寝言がバズる知らんけど、の句に勝の印
今の題の画面。句と天秤が入れ替わる。

くわしい人向けから、だれでも詠める形へ

前音の数・助詞・切れ字の置き場を知っている人向け。説明は文だけ。
後はじめに和歌にくわしいかを聞き、図解・おまかせ・直し方つきの赤字で案内する。

和歌にくわしくない人のクリアは、機械の確かめで 46% から 64% に上がりました。

機械に任せた確かめ

ゲームと同じ決まりのコードを、機械に回させて調べました。

3 人のペルソナに遊ばせる クリア 95・70・64%

和歌のくわしさがちがう 3 人をまねて、旅を何百回も通しました。つまずく理由の 1 位は「名詞と名詞のあいだに助詞が要る」。遊び方に直し方を足しました。

お題で本当に詠めるか 365 日

日替わりの「今日の兼題」は、上五・中七・下五の頭の字がお題です。お題ははじめの手札で詠める句から選び、1 年のどの日も詠めるのを確かめました。

声の読みを辞書と比べる 557 語 × 4 人

読みちがいと、言葉の途中で切れる声を探して直しました。

音を出さずに、曲を確かめる

ブラウザ版の曲が止まる不具合は、スピーカーに出さずに、流れる音の大きさを測って確かめました。

作者と AI の分担

作者(いのべえ)
  • 3 つの案から選び、見た目を決める
  • 遊んで、気になった所を言葉にする(「対決っぽく」「初心者に優しく」など)
  • 曲を聞き比べ、読み上げの声を聞いて「よし」を付ける
  • 公開・ランキングの鍵など、外に出るボタンを押す
AI(Claude Code)
  • プログラムと画面の組み立て(画面はすべてコードで作る)
  • 言葉の札 557 語の読み・季節・縁
  • 和紙・札・天秤の絵は Python のコードで描く。相手の立ち絵は ChatGPT と Gemini の画像生成から
  • 曲は Stable Audio 3、読み上げは VOICEVOX で作る
  • 難しさ・お題・声・音の確かめ

AI を使った工程は、ツール名と時期をすべて記録しています。

作りながら大事にしたこと

  1. 和歌を知らなくても、一句詠める迷ったら「おまかせ」。ふざけた言葉で変な句を作って笑えれば、それで遊べます。
  2. 見せる句は、本当に詠める句だけ題の画面の句・遊び方の図・今日の兼題のお題は、詠めるかを確かめてから出しています。
うまくいかなかったこと
  • ブラウザ版で曲が鳴らない不具合に、2 回つまずいた
  • 筆の字体のかなが小さいと崩れて見え、見出しを作り直した
  • おかしみの条件がきびしく、作者が一度も見られなかった
次のゲームでやること
  • 知識のない人のペルソナを、最初の日から用意する
  • ブラウザ版の音を測る確かめを、先に作る
  • 説明なしで、ほかの人に遊んでもらう